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【どれだけ断熱すればいい?】

投稿日:2015.09.01

「家の作りやうは、夏を旨とすべし」

 

吉田兼好が徒然草の中で語った一節です。家は夏の住みやすさを優先して作りましょう、という意味です。これを真に受けて、しっかりと断熱したら夏暑いから断熱材はそんなに入れなくていいんだ、と言ってしまう人が存在します。

また、暖かい地方だから断熱なんてしなくてもいいと、真顔で言ってのけるセンセイが居ることを私は知っています。

 

③

 

では、どれだけ断熱すればよいでしょうか?

 

人間は弱い生き物です。屋根も壁もない場所に野ざらしでいれば命の危険があります。夏はその暑さで熱中症になりますし、冬はその寒さで凍えてしまいます。厳しい自然から身を守るための「住宅」であることを忘れてはいけません。イギリスでは、HHSRS(Housing Health and Safety Rating System)という、住宅評価システムがあります。その中で、室温、特に寒さと人間の健康状態の関係性が示されています。21℃以上が健康的な気温。19℃を下回ると健康リスクが現れはじめ、16℃になると深刻な健康リスクが現れはじめるとしています。さらに、10℃になると高齢者に低体温症が現れると言われています。

 

健康のためにどれだけの断熱が必要かと言うと、実は明確な基準がありません。日本での断熱基準としては、20年以上前の平成4年に制定された大昔の断熱基準が「断熱等級3」。13年前の平成11年に制定された古い断熱基準が「断熱等級4」。そしてこの等級4が今のところ最大です。ただし、たとえ断熱等級4を満たしても、健康的な気温と言われる21℃を大幅に下回ってしまいます。日本の断熱基準は、世界的に見れば全く足りていないということです。

断熱性能は高ければ高いほど、小さなエネルギーで快適な環境を作ることができるようになります。断熱性能が低ければ、より大きなエネルギーを消費するか、もしくは室温が低くなります。イギリスの定めている基準を参照すると、冬の室温が常に21℃を上回るような住宅を設計すべきとも言えます。

実は、さらにその上、2009年に制定された断熱等級4超の「トップランナー基準」と呼ばれる基準があります。トップランナー基準を満たすと、現実的な建築コストとランニングコストで、室温を20℃に近い状態に維持することが可能です。

 

どれだけの断熱が必要か?

健康リスクを考えるのであれば、トップランナー基準が今のところ最低限守るべき性能基準です。

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